左側にはバードセキュリティロゴと「メンヘラ父が繰り返す無言の着信」というタイトルテキスト、右側には「ぎゃあ〜」と片手を挙げながら叫ぶオニオオハシのぬいぐるみ”ねぐち”が映るアイキャッチ画像

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【ねぐち】メンヘラ父ちゃんから学ぶ「感情の境界線」|誕生日に繰り返される不在着信

皆さんこんにちは!バードセキュリティのねぐちです。

先日、30歳の誕生日だった僕。そんなめでたい日に、5年ほど連絡を取っていない実の父から不在着信が入ります。

繰り返される着信+無言の留守電...そんな光景を目の当たりにして、父と距離を取ろうと思った理由を思い返すことに。

ぼくのメンヘラ父ちゃんが教えてくれた「メンヘラの極意」についてまとめています。それではスタート!




突然の着信、それは「おめでとうのフリをした依存」

「ぎゃあー助けて」というテキストが記載されたイラスト、左側には逃げ惑う男性、右側には片手を挙げたオニオオハシのぬいぐるみ”ねぐち”が映っている。

  • 不在着信のみ
  • 非通知設定(ワン切り)※タイミング的におそらく父
  • 不在着信+留守電(無言2秒)
  • 不在着信+留守電(周りの家族の声3秒)
  • 不在着信のみ(誕生日から3日後)

30分〜2時間おきに、このような不在着信が立て続けにかかってきました。

これは父の常套手段。僕が学生時代の頃から繰り返されている、『察してほしい・言うことを聞いてほしいの圧力由来の行動』です。

父は、子どもの僕から機嫌を取ってもらわないとご機嫌でいることができません。精神的な面で僕に依存してる人なんです。



祝福ではなく「察してほしい」という圧

誕生日に電話がかかってきてるなら「お祝いの電話をしたいんじゃない?」と思われる方もいるかもしれません。

昔は僕もそう思ってましたが、実態は大きく違います。僕の誕生日はメンヘラ行動をするのに絶好のタイミング

もちろん祝いたい気持ちがゼロではありませんが、口実として使いたいのが大半を占めています。

父本人は「違う」と言うでしょう。しかし、そう断言できるのは”着信を取れなかった時の行動”から読み取れます。





電話に出ないとキレる心理は?

僕が電話に出ることができないと、折り返した際に逆ギレするのがセットなんです。僕には僕の生活があるので、常に父の電話に出られるわけではありません

父の電話だけを待っているほど暇じゃないんです。



父は自分のアクション(=電話をかける)に対して、応答がないと「大事にされてない」「舐めている」などと解釈する性質があります。

「そうじゃない」と説明しても冷静に話をする余裕はありません。実の親なのに、話が通じないという現実に何度絶望したことか...

毎日大きな子どもと接してるような感覚で、どちらが親なのか分からないと頭を抱える日々でした。






【父から学ぶ】メンヘラな人の特徴を分析

「メンヘラってどんな人?」という問いが書かれたイラスト、左側には怒りながら電話をかける男性、右側にはベンチ脚に佇むオニオオハシのぬいぐるみ”ねぐち”が映っている

ただ、父のような人間は学校や会社にもたくさんいました。そんな人たちと関わっているとメンヘラの解像度が一気にUP!

特徴は以下のように分析できます。


『自分は悪くない』が基本スタンス

彼らは、出来事に対して沸き起こる自分の感情の責任を取ることができません。嫌な気分になったら周りのせいにする、相手にせいにする。こういった他責思考が基本です。

  1. 父がねぐちに電話をかける
    • 自分のかけたタイミングで出てくれないと嫌!(父の期待)
  2. ねぐちが電話に出れなくて激怒(感情爆発)
    • 「自分の電話を取らない」という事実のみが父の心に迫る
    • その事実を受け止めることすら出来ない
    • ねぐちの不手際というせいにして事実を消化(←他責ポイント)

自分の感情(=怒り)を消化することすら出来ないので、相手の状況を配慮するような余裕はありません。





不安の根底にある見捨てられ不安と支配欲

その背景には「強い不安感」が隠れていることが多いです。自分自身でコントロールできないほどの強い不安が潜んでいます。

  • 子どもから必要ないと思われらどうしよう(見捨てられる不安)
  • 自分のことを嫌いになったらどうしよう(見捨てられる不安)
  • 自分の言うことを聞かなくなったらどうしよう(支配したい欲求)

このように、『相手から必要とされていたい+相手を思い通りに動かしたいという支配欲』が複雑に入り混じった形です。

友人が恋人に対して抱いてるケースも多かったですね。




幼児性とプライドが共存「成熟しない心の構造」

問題点はその他にも「精神的な未熟さ」からくるプライドの高さがあります。

  • 相手に機嫌をとってもらえるのは幼児だけ(大人になったら自分で行う)
  • 負けを認めることができない(そもそも人間関係に勝ち負けはないが)

父のような人たちは、誰かに機嫌を取ってもらわないと平常心を保つことが出来ません。簡単にいうと、赤ん坊と同じ精神構造なんですよね。

また、今回の不在着信の件でいうと「先にメッセージを残した方=負け」など人間関係に「勝ち負け」が存在すると思っているケースも多いです。

このように、幼児性を持ったままの中高年も世の中にはたくさんいます。

そんな現実社会をうまく揶揄してる映画「千と千尋の神隠し」のレビューはこちら
【ねぐち】千と千尋の神隠しに隠された「社会の縮図」|作品を考察した日



無意識のうちの同情の誘い、被害者アピール

また、被害者アピールすることで相手の罪悪感を刺激するといった特性もあります。

『自身の要求を通すため・自分が悪者に見えないため』に被害者ポジションに立つことで、自己防衛や相手のコントロールをします。

  • 心配させるようなことをしたから鬼電をした(心配させられた俺が被害者)
  • お祝いしたいなと思って連絡しただけなのにその気持ちを受け取ってくれないの?

この構造に気づいてない頃は、ひどく自分のことを責めていました。
言葉を真に受けていたので僕のこころは大変なことに...







【父から学ぶ】メンヘラへの理解と脱出法

「脱・メンヘラSTEP!」というテキストと左側には階段を登る男性のイラスト、右側には掃除シートの袋上に佇むオニオオハシのぬいぐるみ”ねぐち”が映るイラスト画像

そんなメンヘラ父親とはどう接すればいいでしょうか?考え続けた僕には、4つのステップが見えてきます。


距離と境界線を保つこと

やはり、親子関係なので簡単には関係を切り離すことはできませんでした。僕自身も時間はかかりましたが、以下の内容に取り組むことが1番効果的です。

  1. 物理的距離を取ること
  2. 精神的距離も取ること

一人暮らし・寮生活などをすることで物理的に距離を取ることは◎

一緒に生活していると、どうしても「これが普通」という感覚に陥りやすいです。多くの人と接点を持つとことで自分や家族の違和感に気づけます。

精神的距離は「意識・継続・勇気」が必要です。離れたい!と思ってもすぐには行動に移せませんでした、離れた方がいい理由・離れないことで起こりそうな悲劇...など意識しながら考え続けます。

いっぱい考えていたら絶対に距離を取った方がいいと自覚するので「えいっ!」と勇気を出して連絡を断ちました。





”自分の感情”の責任を取る、それが大人の人間関係の基盤

父は自分自身の感情管理ができないという問題がありましたが、僕には「他人の感情まで消化してあげようとする」という問題点も潜んでいました。

長い間メンヘラ父ちゃんと暮らしてきたため、息を吸って吐くように相手の機嫌を取ることができるようになっていました。これも大問題!

自分の感情を消化できない未熟な心の人ばかり寄ってくる構造になるので危険!

相手の機嫌を取りすぎないように注意しなければなりません。

ねぐちくんのお父さんは「自分の機嫌をとる課題」
ねぐちくんは逆に「相手の機嫌ばかり取らない課題」
心は複雑ですね...

そして、ここを意識できる大人らしい人間関係を築けるように変化していきました。




相手の背景・状況を想像することで、自分の気持ちを処理する

昔は父のことを極悪人のように感じていました。あまりにも自己中心的で横暴で、相手のことを考えることもなければ自分を省みることもない。良いところはどこにあるの?と思っていました。

しかし、今は見方が変わっています。父は、まだそんな段階にはいません。

  1. 「自分の歪んだ解釈に気づき」
  2. 「現実を受け止めるメンタルキャパシティを鍛え」
  3. 「自分の感情や選択に責任をとり」
  4. 「不安を乗り越え勇気ある行動に移す」必要がある。

あまりにも道のりが遠いです。僕と父が対等に話し合えるようになるには何光年と必要な気がします。

この状態で関係を続けようとするなら片方が我慢するしかない、そしてそれは「できる側」が配慮する形と決まっています。

このように自分も相手も解像度が上がってくると自然と父に対する苛立ちや嫌悪感は消えていました。





あなたが今、彼にすべきことは

「今からできること」というテキスト画像、左側には腕まくりをしてる男性会社員のイラスト、右側にはブランケット上で両手を広げカメラを見つめるオニオオハシのぬいぐるみ”ねぐち”が映る。

メンヘラ父の存在「自分を見直すきっかけに」

こんなメンヘラ父ちゃんと20年ちょっと過ごしてきた僕は、父のようにはなりたくない!と反面教師にできたおかげで精神的に成熟する機会が早く訪れました。

当時は大変でしたが、今になるとラッキーだったなと思います。



分かってと求めるばかりでなく「分かろうとする」

自分のことを分かって欲しいと願う人はたくさんいます、もちろん僕だってそうです。しかし、分かって欲しいと求めるばかりで「相手のことを理解する」努力をする人は少ない。

「自分からすると損した気分になるから相手からしてほしい」そんな人がいます。でも、本当の損は「その性格のまま暮らし続けること」だと思います。

そういう人ほど人との繋がりを求めているのに、そのままでは人が離れていく一方。こんな負の連鎖を断ち切るためには「自分から分かろうと動き始める」以外にないと感じてます。



僕の父を反面教師にすると恋愛は上手くいく

「自分も父と似たような所があるかも、あったら改善しよう!」と反面教師にしてたら、いつの間にかパートナーとの関係構築が上手になっていました。

父ほど未成熟な心の人は少ないと思いますが、完熟した心の持ち主もまた少ないでしょう。

パートナーとの関係構築に悩んでる方がいましたら、一度僕のメンヘラ父ちゃんを反面教師にしてみてはいかがでしょうか?

それでは本日は以上です。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!

  • この記事を書いた人

neguchi Kotaro

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